令和3年度以前知事記者会見

2018年9月19日(水)


知事発表:平成30年北海道胆振東部地震について、駿河湾フェリーの事業継続について
知事発表:韓国忠清南道との友好協定締結5周年に係る訪問の成果、東京2020オリンピックに向けた屋外広告物対策
知事発表:世界クラスのSPAC フランスでの公演、「30歳になったら静岡県!」ロゴマークを制作、水産技術研究所展示室の休日開館
記者質問:駿河湾フェリー事業の継続
記者質問:駿河湾フェリー事業の継続
記者質問:駿河湾フェリー事業の継続
記者質問:駿河湾フェリー事業の継続
幹事社質問(記者質問):想定外の災害への対策、こども医療費助成、駿河湾フェリー事業の継続

知事発表:平成30年北海道胆振東部地震について、駿河湾フェリーの事業継続について

(知事)

 暑さ寒さも彼岸までと。まだ暑いですね。今日の花はですね、白ピンクがクルクマ、クルクマでございます。薄紫色のものがアナスタシア、濃い紫色がスプレーマムと、赤茶、吾亦紅(われもこう)これですね。緑がユキヤナギでございます。

平成30年北海道胆振東部地震について

 さて、まず、平成30年9月6日、木曜日に発生いたしました平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震では、最大震度7を観測し、9月14日現在41人の方が亡くなられたということでございます。多数の方が負傷なさいました。

 亡くなられました方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。被災された皆さまに対して、衷心よりお見舞いを申し上げますとともに、被災された地域の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

 今年の夏は、大阪府北部を震源とする地震、平成30年7月豪雨、台風21号、今回の北海道胆振東部地震と、さまざまな災害が日本各地で発生しております。特に北海道につきましては、台風21号と地震による連続災害ということも被害を大きくした要因ではないかと考えられておりまして、自然に対する畏怖を感じた次第であります。改めて自然災害に対する危機管理の重要性を認識したところであります。

 発表項目は六つございます。

駿河湾フェリーの事業継続について

 まず、駿河湾フェリーの事業継続について、これまでの経緯かたがた申し上げますと、本年5月、フェリー事業の撤退が発表されました。以来、環駿河湾観光交流活性化協議会の3市3町をはじめ、観光協会、美しい伊豆創造センターなど大変多くの皆さま方からフェリー存続に向けて強い要望が寄せられたところであります。

 それを受けまして、県では、多くの皆さまのフェリー存続を望む熱い思いに応えなくてはならないということで、庁内にプロジェクトチームを設置・開催いたしまして、来年4月以降の運航継続に向けて、利用促進策と運航スキーム等について検討するとともに、環駿河湾観光交流活性化協議会の静岡市、伊豆市、下田市、南伊豆町、西伊豆町、松崎町の3市3町との調整を進めてまいりました。

 このたび、県と3市3町は、協力して利用促進等に取り組むことによりまして、重要な社会インフラである駿河湾フェリーの4月以降の運航を継続することに合意いたしました。

 先月15日に、鈴与グループさんから寄付の申し出がございました船舶等の資産につきましては、県と3市3町を代表いたしまして県が寄付をお受けいたしまして、所有することを基本とすることとなりました。

 また、実運航につきましては、事業の円滑な引継ぎに必要な措置として、来年4月以降も、当面、株式会社エスパルスドリームフェリーでご了解を頂いているところであります。

 これは、仮に他のところにお願いすると言いましても、海上運送法の規定によりまして、新規の航路許可を得なければなりません。来年4月に間に合うかどうか、これが懸念されましたところでございまして、そうしたことから、株式会社エスパルスドリームフェリーに、当面の措置としてご依頼をし、了解を頂いたということでございます。

 ですからですね、来年4月以降の駿河湾フェリーの運航を継続することを決定したということでございます。これははっきり申し上げたい。皆さまにおかれては、安心して予約を入れていただくなど、引き続きご乗船をいただきたいと存じます。

 今後、具体的な運航スキームにつきまして、9月補正予算案に計上したフェリー運営体制調査事業によりまして、引き続き検討を進めてまいります。

 併せて、フェリー事業を継続していくためには、利用を促進していくことが重要です。このため、現在、県や3市3町、環駿河湾観光交流活性化協議会、県観光協会等々、関係者が、フェリーの魅力の情報発信やフェリー利用客への施設割引などの需要喚起に一丸となって取り組んでいるところであります。こうした取り組みを拡充するための経費を9月補正予算案に盛り込んでおりまして、さらなる利用促進を図ってまいります。

 引き続き、地域が一丸となってフェリー事業を支える枠組みを構築し、県と3市3町、関係団体等が連携して利用促進等に取り組んでまいります。

 今日はこのプロジェクトチームの副知事二人が来ております。どんどん質問してください。




知事発表:韓国忠清南道との友好協定締結5周年に係る訪問の成果、東京2020オリンピックに向けた屋外広告物対策

(知事)

韓国忠清南道との友好協定締結5周年に係る訪問の成果

 次は、韓国忠清南道との友好協定締結5周年に係る訪問の成果であります。

 9月10日、月曜日から、9月14日、金曜まで、韓国・忠清南道(チュンチョンナムド)におきまして開催された友好協定締結5周年記念式典にご招待をいただきましたので、韓国を訪問いたしました。

 まず、忠清南道では、4月にオープンしたばかりの道立図書館を見学する機会を与えてくださいました。大変に、自然光を利用した全部開架式の素晴らしい図書館で、うちが今、図書館について関心があるということで、この図書館、万全の体制でわれわれを迎えてくださったということであります。この道立図書館におきまして、平成25年4月に締結した両県道の友好協定締結5周年を祝う記念式典が開かれて、そこで今回初めて、この7月に就任されました梁承晁(ヤン・スンジョ)新知事とお目にかかったということでございます。

 会場には忠清南道の風景を写した美しい芸術写真と、静岡県の芸術写真とが相並びまして、それ自体、芸術的な空間がしつらえられていたところでございます。そして、今後も両県道のさらなる交流の深化に向けて取り組みを進めていくことで一致しました。梁(ヤン)知事さんは特に、本県の健康寿命などの施策に高い関心を持たれて、できるだけ早く本県にお越しいただくよう、正式にお伝え申し上げました。

 彼は国会議員を10年以上務められていて、福祉関係の委員会の責任者も務められたということで、健康福祉に大変高い関心をお持ちで、本県が健康寿命日本一と、世界トップクラスだということでですね、そうしたことでぜひ訪問したいということでございました。

 それから、この式典に合わせまして、版画家、本県の誇る牧野宗則(まきの・むねのり)先生が忠清南道にぜひということでご寄贈いただきました版画をお届けいたしました。「日本、静岡県を象徴する富士山が美しく描かれていて、とてもうれしい」という道民の方々からお話を承りまして、大変に好評をいただいたところでございます。皆さまに、この牧野さんの素晴らしい版画を楽しんでいただけるということに相成りました。

 また東アジアの地方政府間における農業政策の共通の課題を話し合う「東アジア地方政府3農フォーラム」、3農というのは、三つの「農」で、「農民」、「農村」、「農業」ということでございますが、これらを励ましていこうというフォーラムです。これにも私自身、出席いたしました。

 先端農業プロジェクトである「AOI(アオイ)プロジェクト」や多彩で芸術品的なレベルの農芸品の振興など、本県の取り組みを韓国や中国、マレーシアの農業関係者約600人にご紹介いたしました。また、当日は本県の農林水産戦略監の芦川君も出まして、AOIパークについて詳しく説明したということで、大変関心を持たれたということでございました。多分、梁知事さんはそこも訪問されるのではないかと思います。

 このほか、百済時代の第25代の王さま、武寧王、武力の武という字に丁寧の寧という字を書きまして、武寧王の墳墓ならびに博物館を視察いたしました。武寧王陵から出土した腕輪、青銅、実物大の墓石の模型など、展示されたどれもが大変興味深く、誠に立派な博物館で、大変関心いたしました。この武寧王さんという方は、日本書紀によりますと、日本でお生まれになったという記録になっておりまして、その没年等を勘案すると、今回1971年に武寧王のお墓が発掘され、しかも全く無傷で盗掘がなかったということでですね、大変大きな話題になっているところでございますが、平城遷都1300年祭のときに、天皇陛下のお言葉がございまして、武寧王の血筋に当たる高野新笠が桓武天皇のお母さんということも言われましてですね、そうしたご縁もある大王であります。そこに、そのお墓があったのが忠清南道なんですね。忠清南道は昔の百済が滅びたときに、その3年後、663年に救援に行ったのが静岡の庵原の大王以下若者1万人であったわけで、その人たちが、船で百済の人たちを日本に連れてきたと、そして奈良という都が生まれたという、そういう経緯がありましてですね、一気にこの1300年の歴史が走馬灯のように見えたという、そういう経験をいたしました。忠清南道との絆は宿命かなと思ったくらいです。

 さてソウル特別市におきましては、日本の総務大臣に当たる韓国政府の金富謙(キム・ブキョム)、金銀の金に富士山の富、それから謙虚の謙という金富謙行政安全部長官と面会いたしました。まず長官から台風第21号、北海道胆振東部地震に対するお悔やみのお言葉を頂きました。そして本県の防災対策について非常にご興味を持たれていまして、ぜひ同部の職員を本県に派遣したいということで、本県が進めている防災対策について学びたいという申し出がございましたので、ぜひこれも今後の交流につなげていきたいと思っております。

 それから経済関係では韓国経済界の要人、韓日経済協会というのがございます。金銑(キム・ユン)会長さんと徐錫崇(ソ・ソクスン)副会長さんと面会がございまして、韓国内における県産品の輸出事例などを紹介したのでありますが、実はこの韓日経済協会、日本では日韓経済協会というわけですが、1969年の初開催以来、一度も中断することなく日韓経済界のトップが一堂に会して両国の課題を話し合う「日韓経済人会議」というのがあるわけですが、この経済人会議をですね、会長さん、副会長さんの方から、ぜひ静岡県で開催したいというふうに言われましてですね、異存はないわけですが、何人くらい来られるのか、施設が整ってるか等々、どうぞ見に来てくださいと言ったところでありますが、ともかく、そういうお話が向こうの方からございました。それからまた、有名大学を出てもソウルでは今、仕事が厳しいらしいんですよ。だから日本で仕事ができるようにしたいと。富士山のある静岡県で仕事ができるようにならないかということにも関心があるということをですね、この方は今年旭日大綬章を頂かれてるんですね。大変に立派な、お話ですぐ分かりましたけれども、人格者で、静岡県に対するこんなに高いご関心があるということを知って、光栄に思った次第でありますので、なんとか形にしたいと思っております。

 それから、韓国の初代文化部長官、またソウルオリンピックの開会式のプロデュースをされました李御寧(イ・オリョン)先生、現在は韓中日、韓国・中国・日本、韓中日比較文化研究所の理事長をなさっておりますけれども、李御寧先生と対談いたしました。李御寧先生、この富国有徳の地域づくりを褒めていただきまして、さまざまな激励の言葉を頂戴いたしました。記録をいたしましたので、お許しを得て、対談内容はふじのくに2019年の春号に掲載する予定になっております。お楽しみいただければと存じます。

 このほか、元国務総理、日本における首相ですが、またその前に忠清南道の知事でもいらした李完九(イ・ワング)先生、李完九先生は、今年の6月20日に開催した朝鮮通信使記念茶会にもご出席いただいた親静岡の要人でございますが、と会談いたしました。また元の韓国駐日大使の柳興洙(ユ・フンス)先生、それからついこの間まで韓国大使をされておりました李俊揆(イ・ジュンギュ)先生ともお目にかかり、さらに現在、韓国と米国、韓米協会会長ドクタージン・パク、朴振(パク・ジン)先生、前の国会議員でもありますが、この方などとも時間をかけて面会する機会を得まして、本県が取り組む地域外交について深いご理解を得まして、また励ましも頂きました。

 今回の訪問によりまして、忠清南道との強い信頼関係が構築できているのを実感いたしますとともに、韓国の本当にたくさんの要人と短い期間に会っていただきまして、都合をつけていただいてですね、本県の取り組みに関してご関心があるということが分かりますと同時に本県のアピールもしたところであります。

 ちなみにソウル特別市では、日本大使、長嶺安政(ながみね・やすまさ)在韓国日本大使ともゆっくりご面談をする機会をいただきました。長嶺大使は「日本政府としても、静岡県と韓国との積極的な交流に注目している」という話をされまして、静岡県の地域外交施策に対して力強い後押しをいただいたということでございます。これはインドネシアに行きましたときにも、石井大使ですかね、も同じようなことを言われてたんですね。アジアでわれわれのやっていることを理解してくださっている大使さんが複数いらっしゃるということでございます。今回の訪問成果を基礎としまして、また韓国のたくさんの要人との人的ネットワークを生かして、本県と韓国、また本県と忠清南道との交流拡大につなげたいと考えております。

東京2020オリンピックに向けた屋外広告物対策

 三つ目でございますが、東京2020オリンピックに向けた屋外広告物対策についてであります。

 東京2020オリンピック・パラリンピック自転車競技の会場となります伊豆半島では、県、市等からなる伊豆半島景観協議会におきまして、幹線道路沿いの違反野立て看板約2200件を把握しまして、今年1月から徹底した是正指導を実施しております。

 その結果、伊豆半島の違反野立て看板につきましては、8月末まで目標値584件でございましたが、585件と1件上回りまして完了いたしました。概ね計画どおりに進捗(しんちょく)しております。

 また、先月コースが発表されましたロードレースにつきましては、ゴールが小山町でございます。そこで、小山町ならびに通過する御殿場市、裾野市と共に、コース沿線の野立て看板の調査も行い、コース沿道に約150件の違反看板を確認したところであります。この150件につきましても、伊豆半島と同様、是正指導を開始いたしました。

 東京五輪に向け、県と市が連携しながら着実に違反広告物の是正を進めたいと思っております。また聖火も、多分西から東までですね、いろんな所を通ると思いますので、野立てで違反の看板というのは、市町の首長先生ほか市町の方々のご理解を得てですね、静岡に入ったら海と山の風景の画廊であるということを文字通り実践して準備したいというふうに考えているところであります。これからまたいろんなサミットがございますが、サミットというのは県の首長先生との懇談でありますけれども、そういう席でもぜひ美しいふじのくにづくりということで、野立て看板、違反看板についてはですね、撤去というのを徹底してまいりたいというふうに思っております。




知事発表:世界クラスのSPAC フランスでの公演、「30歳になったら静岡県!」ロゴマークを制作、水産技術研究所展示室の休日開館

(知事)

世界クラスのSPAC フランスでの公演

 四つ目の発表項目ですけれども、SPACのフランスでの公演でございます。

 まさに世界クラスのSPACでございますけれども、静岡県舞台芸術センターの頭文字をとったSPACでありますが、9月20日から10月20日までの1カ月間にわたり、フランスのコリーヌ国立劇場で宮城聰芸術総監督演出新作『顕れ(あらわれ)〜女神イニイエの涙〜』を上演いたします。

 この作品は、アフリカの奴隷貿易を題材とした戯曲、原題はレベラシオンというものでございますが、これを元にしたもので、今回、コリーヌ国立劇場が2018年シーズンの開幕作品として舞台化するにあたり、原作者のレオノーラ・ミアノさんから強い希望によりまして、SPACが依頼を受けて、上演することになったというものでございます。

 フランスの国立劇場が、シーズンの開幕作品を日本の劇団に委嘱するというのは初めてのことだそうでございます。大変名誉なことだと思います。

 SPACはこれまでたびたびフランスで公演を行っております。現地で高い評価を受けているのはご案内の通りでありまして、昨年7月には、アジアの劇団で初めて、フランスで開催される世界最高峰の演劇祭「アヴィニョン演劇祭」のオープニングを飾り、満員の観客の喝采を受ける、目覚ましい活躍を続けていてくれております。

 さらに、日仏友好160周年を記念した、現在フランス・パリで開催されている「ジャポニスム2018」におきまして、11月19日から25日まで、日本の現代演劇を代表して『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』を上演することが決定いたしました。まさに世界クラスの活躍を続けておりまして、「演劇の都 静岡」の世界におけるプレゼンスが高まっております。

 今回の新作『顕れ(あらわれ)〜女神イニイエの涙〜』は、来年1月から、グランシップ内の静岡芸術劇場でも上演されますので、ぜひ皆さまにも、この最新作をご覧いただければと存じます。

「30歳になったら静岡県!」ロゴマークを制作

 五つ目の発表項目でありますが、「30歳になったら静岡県!」、これです。これは尻尾、尾ひれが動くんです。動くと全然違うんですね、イメージが。「30になったら静岡県!」の県内外への展開に活用するロゴマークでございます。静岡文化芸術大学デザイン学部佐井教授監修のもとで、学生が制作し、全25案の中から有識者による選定委員会を経て決定したものであります。静岡県の形を魚に見立てまして、県のシンボルである富士山を融合させたデザインでございます。生まれた川に戻ってくる魚のように、30歳前後で一生の仕事を見つけたり、生涯のパートナーを見つけたり、静岡県に帰ってきて一人前になる。そういう思いがロゴマークに込められているということであります。このロゴマークはSNS、ホームページ、広報紙等の媒体や移住・就職イベント等でアピールしてまいります。企業にも積極的に使っていただきまして、「30になったら静岡県!」、これ25歳から30代の前半ということで、別に30歳きっかりということではありませんけれども、まあ人生の一つの転機、30になったら立つという言葉もございますが、その頃にですね、静岡を見直していただくためのロゴマークであります。

 このデザインにつきましては、本日9月19日午後4時から、学生が記者の皆さんに説明を行うそうですので、ぜひご出席願います。

水産技術研究所展示室の休日開館

 最後になりますが、水産技術研究所展示室の、休日は閉館していたんですけれども、休日も開館するという話でございます。水産技術研究所は、焼津漁港新港(しんこう)地区の新庁舎に移転しまして、本年4月から業務を開始いたしております。この新庁舎の1階部分に併設した展示室は、5月8日から一般公開をしております。展示室は、ジオラママッピングによる本県水産業の紹介や大小七つの水槽を使った海の生き物の展示など、子どもから大人まで「見て、触って、学ぶ」ということのできる体験型の施設でございます。現在、平日のみ開館しているのですが、8月末までに何と、延べ1万人近い方に来場していただいておりまして、大変好評でございます。また、来場者などから、ぜひ休日開館もお願いしたいという要望もございまして、そこで、より来場しやすくなるよう、10月6日土曜日から、年末年始は除きますけれども、土日、祝日も開館いたします。多くの県民の皆さまにご来場いただきまして、美しく、恵み豊かな「駿河湾」で育まれた水産物、水産加工品、本県の漁業、水産技術研究所の研究成果等々を知っていただくよい機会となることを期待されます。期待しております、よろしくお願いいたします。私からの発表項目は以上であります。




記者質問:駿河湾フェリー事業の継続

(幹事社)

 ありがとうございます。知事の発表事項についてご質問のある社はお願いします。

(記者)

 駿河湾フェリーの継続に関してお伺いしたいんですけれども、3市3町と継続に向けた合意がなされたということなんですが、合意内容の中で、今後の負担割合等について具体的な内容まで踏み込んで合意をしているのかどうかについてお伺いできますか。

(知事)

 せっかくお二人来ているので、これはどっちがよろしいですか。じゃあ、難波副知事。

(難波副知事)

 負担割合についてはまだ決まっておりません。

(記者)

 今後の合意のスケジュールとか、どのような形で協議していくのでしょうか。

(難波副知事)

 これから早急に決めていかないといけないというふうに思っていますけれども、負担というのもですね、何を負担をするのかというのが、それをまず詰めていかないといけませんので、全く負担は必要ないということもあり得るわけで、例えば20万のですね、お客さん乗っていただければ、負担というのは出てこないわけですから、そういったことで、そういった収支であるとかそのあたりをしっかり精査した上でですね、皆さんとどういう形で支えていくかですね、それを決めたいと思っています。できるだけ早くやりたいというふうに思っております。

(知事)

 これに関した質問はありますか。駿河湾フェリーに関連した質問は、集中してお願いします。

(記者)

 負担のところなんですが、前の事業者さんが赤字を理由に事業から撤退されているので、県や関係市町も利用促進を図ると言っておりますが、仮に赤字が出た場合の割合だとか、例えば運転資金とかも、もろもろ要ると思うんです。それは当面県が肩代わりするのか、応分の負担を求めていくのかというその部分とですね、あともう1点、撤退を決めたエスパルスドリームフェリーさんに運航を委託するということなんですけど、撤退する事業者さんに再度運航を委託する、いろんな許可の問題とかあると知事先ほどご説明がありましたけど、やはり県民としては違和感というか、事業者救済と捉えかねない面もあると思うんですが、そのへんについてもう少し丁寧なご説明をいただけないでしょうか。

(難波副知事)

 はい、まず赤字というとこですけれども、先ほど20万人で収支均衡という話をしましたけれども、それはあくまで今の事業形態の場合ですね。エスパルスドリームフェリーがやっている事業形態の場合に20万人で収支均衡ということです。次は事業形態変わりますから、どこをもって収支均衡するかというところはですね、明確ではないですね。そのあたりについてこれから詰めていかないと、というふうに思っています。

 それから、撤退をしたところということですけれども、実運航とですね、もっとも大事なことは商品の企画とか営業の部分ですね、これをどうやっていくかということが極めて大事ですので、その部分をこれからどういう体制でやっていくのかというのが大変重要なポイントになると。その部分について、エスパルスドリームフェリーにお願いすることはありませんので、県と関係市町と連携をしてしっかりとした体制をつくっていく必要があるというふうに思っています。そして、運航のところですね、実際の船を動かすところだけをお願いするということですから。しかもそれは、いつまでもということではなくて、あくまでドリームフェリーの話で言うと事業継続ですね、来年4月どうしても事業継続しないといけないので、事業を引き継ぐために協力をしますというふうにおっしゃってくださっているので、われわれからお願いをして今事業を引き受けていただくというような形になります。

(記者)

 そうしますと、来年の4月以降は、あくまで事業者さんを公募じゃないですけど、入札みたいな形式で選定する可能性もあるんですか。

(難波副知事)

 それもあり得ますね。免許の問題がありますので、今免許を受けてやっている事業者、これが新しい事業形態に完全に変わるとですね、免許取り直しになりますから、それを来年の4月に間に合うかというとなかなか厳しいとこがあるということですね。従って、今の免許の、ごめんなさい許可ですね、事業の許可の状態を保ったままでですね、取りあえず4月始めないと事業継続できないということですので、やむを得ない措置というふうに思っています。

(記者)

 ありがとうございました。

(記者)

 今の3市3町の合意の内容を言える範囲でいいので詳しく教えていただきたいのと、あとこの合意はいつ合意に至ったのかということころと、もう一つ当面の措置としてというのは、期間はだいたいどれくらいというふうに見られているのか教えてください。

(難波副知事)

 先に当面の措置の話をしますと、今決定はできません。できるだけ短い期間にしたいというように思っています。次の体制をきっちり決めるということが大事ですので、そこを早く決めたいというふうに思っています。それから合意の内容もですね、まだ最終的な文書は交わしておりません。それで、内容についてはほぼ合意をできておりますので、そういった形での合意ということになります。いつかということですけども、先週末ということですね。それから中身については、県とそれから3市3町、そして関係者が協力して事業継続に向けて支えていきましょうというものですね。それから利用促進をしましょうと、そういう基本的なところです。従って、ある程度リスク分担をするというところが合意がされているということですね。

(記者)

 リスク分担というのは、先ほども言ってた金銭面、どこが負担するか、とかというところの話。

(難波副知事)

 そうです。その金額は決定していませんが、何らかの形でそういう想定外のことが出ればですね、そこについてはある程度の負担はしていこうということの合意です。

(記者)

 分かりました、ありがとうございます。




記者質問:駿河湾フェリー事業の継続

(記者)

 まず乗客数20万人なんですけれども、どのぐらい見込めるかというところと、そのための具体策みたいなものがあれば教えてください。

(土屋副知事)

 すみません、利用促進は私の方でやらせていただいておりますのでご説明させていただきますが、まずですね、ご承知のように6月のときからPTをやらせていただいていて、まずいろんな活動を始めております。今回補正予算を出す前の段階のものもですね、さまざまな取り組みをしてございます。1回目のPTやってですね、職員がまず乗ることから始めました。私は皆で一緒に乗って、乗らせていただいたということ、それから今持っている予算の中でさまざまなことやらせていただいてます。具体的に言いますと、認知度向上を目的としたもので、お出かけガイドマップというものを作ってみたりですね、あるいは周遊性の確保のために船とバスの時刻表の作成をしてみたり、そういう取り組みを、いろんな取り組みをまずさせていただいてます。さらに各市町のところでは、特に静岡市さんもいろんなご協力をいただきまして、フェリー使った方々の施設の割引とかですね、そういうまずお金が、今の範囲でできるものをまずスタートされていただいていたという取り組みをさせていただいたということ。

 それから、今回補正予算を県の方でもお願いしておりますし、各市町の方でもですね、補正の取り組みお願いしてございますけれども、その中では環駿河湾活性化協議会の中で皆さま方として観光PRしましょう、あるいは周遊の促進をするための取り組みしようということからはじまって、県の方でいきますとジオサイトを巡る観覧ツアーとか、あるいは伊豆半島のサイクルイベント、そういうものにつきましての企画をさせていただいていると。大きいのはですね、フェリーの乗船に対する県内宿泊の拡大ということがございまして、団体旅行商品の造成をお手伝い差し上げたり、あるいはレンタカー乗車の周遊の支援ということで割り引き等もさせていただくという取り組みを、この補正予算をお認めいただいてですね、それでスタートしたいというふうに思っています。

 先ほど、難波副知事の方から20万人の確保とございましたけれども、私ども今持っているものが全て売れれば、数万人の確保はできる可能性があるということを考えております。ただ、ちょっと条件が付きますと、冬になりますとお休みのとき、荒れてこれが運航できないというのがございますので、そういうのも若干の今後の課題もございますけれども、今の場合でいけば20万人確保のため、今年度と来年度に向けて、さらに取り組みをしたいと思っています。

 併せて、先ほど3市3町だけ話題になってございますが、それ以外の県の観光協会さん、あるいは美しい伊豆創造センターさん、地元の旅館組合の皆さま方、みんなからもご要望いただきました。みんな一緒にやろうという話もございまして、かつ3市3町以外のですね、例えば東海岸の方の河津町とか東伊豆町、そちらも一緒にやりたいという申し出もいただいてございますので、全体で確保に向けて取り組んでいきたいというふうに思ってございます。以上であります。

(記者)

 運航委託のところでもう少し教えていただけないでしょうか。先ほど実際に運航を委託する内容としては、フェリーを実際動かす業務だけというお話ありましたけれども、そうすると例えば切符を売ったりとか、切符をセールスしてくるような営業、そういったところは今のエスパルスドリームフェリーさんではなくて、県の方でやっていくというそういうことなんでしょうか。

(難波副知事)

 切符を売っていくということはちょっと微妙ですね。それを誰がやるかというのは、まだ最終的な詰めはしていません。ただ、商品企画、それから営業ですね、これについては別の形態でやっていくということになります。従って、エスパルスドリームフェリーはやらないということになります。

(記者)

 それはセールスのところは県だけでやるのか、それとも各市町、何か連携した組織をつくってやるのか、そのあたりは方針はあるんでしょうか。

(難波副知事)

 それはこれから早急に詰めたいというふうに思っています。それを詰めないと次の営業活動なり商品企画活動ができませんので、これは、まずは今日は運航が決定をしたということですので、運航継続が決定したということですので、次はそこの体制をですね、早急に固める必要があるというふうに思っております。

(記者)

 もう1点教えてください。寄付いただいたフェリーですね、これは何か改装したりとか、そういった予定というのはあるのでしょうか。

(難波副知事)

 あり得ると思います。商品の魅力ですね、乗船したときの魅力を高めるということが大事ですので、今乗っていただくと分かりますけれども、あまりそういう楽しいようなものが展示もされていないですし、ありませんので、そういったものを増やしていく、特に船内ですね。船内の充実というのはあり得るのではないかというふうに思っています。ただ船体そのものを改造するというようなことは、今のところはないというふうに思っています。

(記者)

 もう少し、船内変わるようなプランみたいなものがもし考えとしてあれば。

(難波副知事)

 これからですね、土屋副知事も相当考えるとも思いますけれども、乗ったら楽しいなと思ってもらえるようなものですね、富士山が見えるというのが極めてあれは売りなわけですけれども、残念ながら見えない日があるわけですね。見えないときでも何かそういうのが楽しめるようなことになれば、またこれは船旅の楽しみというのが出てくると思いますので、そういったものにしていきたいというふうに思っています。

(記者)

 ありがとうございます。




記者質問:駿河湾フェリー事業の継続

(記者)

 フェリーについてなんですけれども、そもそもその運航を継続するというその判断ですけれども、重要な社会インフラという言葉がありましたが、実際生活の足というよりかは観光資源としての面が非常に大きいかと思います。他にも収支が苦しいいろんな公共交通機関あるかと思いますけれども、その中でなぜそもそも継続をするんだというふうに決定をしたのか、その理由の大本のところをまず教えていただきたいのと、あと民間で10年以上赤字が出ていたもの、2割アップさせたいということですけれども、そもそもこの赤字の理由というのをどのように分析されているのか、その2点を教えていただきたいんですけれども。

(難波副知事)

 まず社会インフラですのでという説明をさせていただきますけれども、県道223なんですね。ですからあれは県道だと思っていただければいいと思いますね。従って、県道をつぶすのではなくて、県道を維持するというふうに考えていただいたらいいと思います。つまりフェリーというのは、ある種、そこの運営をするのは確かにバスのような形かもしれませんが、船の船体というのは、これは道路と同じだと考えていただければですね、その部分を維持していくんだということは十分あり得ると思うんですね。それから、なぜ残す、それは県道としての機能ということですけど、もう一つは経済波及効果が極めて大きいということですね。あのフェリーに乗って、例えば伊豆で何泊かするという追加的なお客さんがいればですね、その波及効果は極めて高い。ですから、伊豆でも静岡でも同じですけれど、非常に大きな経済効果が得られているんですけれども、よく言う外部経済効果と言いますけど、フェリーを運航する方にはその収入は入ってこないわけですね。フェリーはフェリーのとこだけになりますから。ところが、県にとってはですね、公益性という面から取ると、それは経済波及効果全体が公益なわけですね。ですから極めて公益性が高いというふうに思っておりますので、そういった面で維持をする必要があるというふうに思っております。

(記者)

 なぜ、赤字が10年続いているかという。

(難波副知事)

 これはですね、なぜかというところですけども、そこはお客さんが十分乗っていただけなかったというとこに尽きるわけですけれども、じゃあそれがなぜこれから解消できるのかというとこですけども、やはり反省といいますか、冷静に分析をしてみるとですね、先ほど営業だとか商品企画が大事だと言いましたけれども、フェリーの商品企画ということでやってたわけですね。大事なのはフェリーを活用して、どういう全体として静岡と伊豆とか、そういう全体の魅力を高めるような商品企画ができるかどうかということだと思うんですけれども、そのフェリーの運航事業者にやってもらうというのはかなり無理があるわけですね。今回は、先ほど土屋副知事が申しましたように、県と3市3町、そして観光協会だとか美しい伊豆創造センターとか、そういったところが皆が協力してですね、皆で商品企画をしていこう。結果としてフェリーを活用してもらうということですので、そういったことをやればですね、これまでとは相当変わったというか、変わった営業形態といいますか魅力が出せるというふうに思っています。

(記者)

 20万と黒字と目標でお尋ねしたいんですけど、まず20万という数字は運営経費、ランニングコストを抜いたもので収支はとんとんになるという数字が20万人ということの理解でよろしいでしょうか。

(難波副知事)

 20万人はですね船舶の所有コストですね、今ドリームフェリーはリース料がかかっていますので、リース料分は入れるともっと大きな費用がかかるわけですけども、寄付していただいたのでリース料はかからないということになります。そうすると船舶運航する燃料代だとか人件費、それから一般管理費、そういったものプラスですね船を所有することによる修繕費だとかいろんなものが出てきますから、そういったものまで含めてですね費用ということになると思います。それで20万で均衡しているというのは、ドリームフェリーのリース料を除いた今の事業形態でそういうふうになっていますけども、これから事業形態が変わりますので、どこでもって収支均衡するとかいうのはですね何とも言えない状況になると思います。

(記者)

 先ほど話のありました20万人乗ればという話で支援策含めてお話がありましたけども、とすると目標の乗船人数というのはもっと高いところに位置しているんでしょうか、そこは具体的な数字はございますでしょうか。

(難波副知事)

 まずは20万人目標ですけど、やってみて増えればもっといいと、それで恐らくですね、もっと乗っていただければ収支がよくなりますから料金を下げることもできるわけですね、料金を下げればさらに利用促進ということになりますから、とにかくたくさん乗っていただければさらにいいことがあるということなので、まあどのくらい利用促進ができるかということが大きなポイントということになります。

(記者)

 当面の間目標は20万人ということでよろしいでしょうか。

(難波副知事)

 まずはということで。

(記者)

 確認したいんですけど、当面は料金の値上げですとか運航ダイヤの変更とかお考えではないんでしょうか。

(難波副知事)

 それは最終的には決めていません。実際に料金設定というのは運航者が決めることになります。これは許可上の問題で当然だと思いますけども運航者が決めますので、結局ドリームフェリーが決めるという形になります。当然われわれそこは交渉いたしますけど、形式上はドリームフェリーが料金設定をするとなります。ただしいくらにするかはわれわれとしても交渉、話し合いをしたいと思っています。そこをですね変えるということにするとまだまだそこまでの検討は進みませんので、もう10月から来年の4月の予約が入ってきますから、その段階の予約を受けるときにですね料金を決めておかないといけないので、それは今の料金のままということでやりたいと思っています。頻度も同じ。




記者質問:駿河湾フェリー事業の継続

(記者)

 細かい話で恐縮なんですけど、委託ということが出てると思うんですけど、4月以降の当面の間は県が所有してドリームフェリーにリースする形なのか、ドリームフェリーが県のお願いを受けて当面の間事業を自分達で主体的に継続するという意味なのか、そのへんは合意できているんでしょうか。

(難波副知事)

 よく事業主体は誰かということを言われると思うんですけど、主体というのは非常に曖昧なとこでですね、誰がリスクを持ってあのフェリーを運航するのかということで、それを事業主体というのであれば県その他ということになるわけですね。ところが運航、実際の運航だけその部分を誰がやるのか、それを事業主体というのであればドリームフェリーということになります、許可上。ですからその事業主体は誰かということについては定義をしていかないと説明しづらいということになります。

(記者)

 現状では詳細まで決めていないという理解でよろしいんでしょうか。

(難波副知事)

 そうです。

(記者)

 あと、関連して船を所有するということは管理費とかコストが生じると思うんですが、それも今後の事業形態の進捗(しんちょく)によるのかもしれないんですけども、一定程度県費が出るという認識でいいんでしょうか。

(難波副知事)

 県費が出ないということもあり得ると思います。当然それ以上の収入があれば県費は一切出ませんので、そのあたりをどういう形にするかこれからです。それから20万人って言ってますけど、燃料費が極端に高騰するとですね、これはこれでそこの負担が出てきますし、あるいは燃料費がものすごく下がればですねガラッと収支が改善しますので、そのあたりをこれから詰めていかないと思っています。

(記者)

 すみません、最後知事にお伺いしたいんですけども、継続するってことは観光面ですとか伊豆の周遊とかにはいいことだと思うんですけど、県が一定程度関与するということで自治体がフェリーを観光面で持つということはあまり聞いたことがない形態だと思うんですけど、リスクですねコストがかかるリスクについては知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)

 楽観してます。みな応援してますからね。それから天浜線、あれもうちの職員が社長になって今2代目、3代目ですね、それから空港ですね、あれもうちの職員が社長をやっていますから、ですから全くノウハウがないわけじゃありません。今回は撤退されるということが決まってそれで運航については今説明があったような形で許可の問題があるので船だけはやっていただくと、ただし全体の運営については撤退されるとおっしゃっているので、ご相談することはあるかと思いますけど違う運営形態を考えざるを得ないと。やると決めた以上はですね、それからもし胆振のような震災があったときにですね防災上極めて重要なんですよ。なくてはならないものだと認識しておりましてリスクがあるからやめるという考えはありません。何事にもリスクはあると前提にした上で継続を決めたということです。

(記者)

 黒字にする自信はあるし、その根拠はほかの事業とかを見ても今の県内、市町一丸となってやればそれだけの能力があると自負しているということでよろしいでしょうか。

(知事)

 そうです風景の画廊を見ると、あそこに聖火が走ったらどうなります。聖火の乗ったフェリーなんていうことはですね、そんな声も上がってるでしょう。ですから、いろいろな夢があの船に文字通りドリーム、フェリーになっているわけですよ。今までちょっと眠っていてお任せしていたものが、県全体の企画を、企画力を出して市町、観光協会、美しい伊豆創造センター、一丸となってやろうと、これをですねリスクがありそうだからやめようという考えに結びつかないということです。




幹事社質問(記者質問):想定外の災害への対策、こども医療費助成、駿河湾フェリー事業の継続

(幹事社)

 すみません、ちょっと時間がだいぶ押してしまったので、幹事社質問に移ります。幹事社質問は2問あります。今年は全国各地で大規模災害が相次ぎ、北海道地震での大規模停電「ブラックアウト」や台風21号での高潮による関西国際空港の滑走路冠水などが問題視されています。想定外の災害への対策について、改めて対応すべきことや、今後の施策についてお考えをお聞かせください。もう1点は、「こども医療費助成制度」について、11日に静岡・浜松両市が助成対象にするように県に要望書を提出しました。県は政令市移行時の基本協定に基づき、従前通り財政支援を行わない姿勢でいます。10月から県のこども医療費助成対象の年齢の引き上げが行われます。知事は以前、「県内全市町が足並みをそろえるのが望ましい」とも発言していましたが、要望書への対応や今後の方針についてお聞かせください。

(知事)

想定外の災害への対策

 はい、ご質問ありがとうございました。第1の質問ですけれども、われわれは想定外をなくすという、そういう姿勢で防災対策を講じてまいりました。ですから、いつ何が起こっても不思議でないということで、第4次地震被害想定も設定されております。そしてまた訓練も、常に突発的なことが起こってどうするかっていう観点でやっておりまして、いわゆる確実な予想ができないというそうした想定が実はわれわれの想定ということで、想定外をなくすということがわれわれの基本的な考え方であります。それからまた、この東日本大震災あるいは熊本震災等々からですね、学んでいることもたくさんございます。今回胆振の方からまだ支援の要請は来ておりませんけれども、どの災害も他人事と見ておりませんのでですね、そうした一貫した態度で災害に対しては取り組んでまいりたいということであります。

こども医療費助成

 それから二つ目の医療費助成につきましては、うちは移行期に通常3年なんですけれども、その2倍以上の7年間というですね、移行期間を設けまして、そして納得ずくめで政令市には助成を行わないということで合意していることなので、ぜひですね、その原点に立ち戻っていただきまして、浜松市、静岡市、何しろ子どもに関わることですから、足並みそろえていただきたいと切に願っております。ただ、浜松市の方はですね、多分できるだろうと思っています。あそこはもともと2007年の浜松市長選のときに、私は浜松市に文芸大の学長として入ったんですけれども、子ども第一主義を掲げてらっしゃいましたから、優先順位はそういう意味では、はっきりしているわけですね。子ども第一主義だと。それからもし7区が仮に3区にもなったら、その目的は何でしょうか。経費を浮かすことでしょう。ずっと7区のままであればこれだけ経費がかかるものが、区編成によってお金が浮けばその分回せるということもありますからね、割とはっきり構図が見えます。

 一方、静岡市の方はちょっと何が優先順位か分からないところがありますね、ですからぜひ、ハードが今いろいろと言われてるでしょう。博物館であるとか、アリーナであるとか、あるいは区役所の移転に係る費用とかね。そうしたものももちろん重要なわけですけれども、あるいは大学とかがありますけれども、ぜひご一緒にですね、そして15歳から17歳ですから体ができていますのでね、そんなにかかるというふうには想定しておりません。同時に、これまで11市町なさっておられて、だんだん増えてきているわけです。こういう形で、今度それが10月1日から33市町になるということなので、ぜひ政令市のいわばプライドを持ってですね、ご一緒に高校生まで安心して親御さんが、また高校生もですね、思い切ったプレーもいろいろできて、けがをしても大丈夫だよと、けがはしない方がいいんですけれども、そういう気持ちでおります。以上です。

(幹事社)

 ありがとうございます。幹事社質問に関して質問のある社はお願いします。

(記者)

 こども医療費の関係で質問なんですけども、知事の今のご発言は前回政令市と県との意見交換会、第1回があって今後も続くようなのですが、知事のお答えとしては政令市には出さないという今のご意志ということでしょうか。

(知事)

 よほどの大きな理由が要りますね。ですから協定内容の原点に戻ると、うちの池田部長の方からですね、割とはっきりと明確に政令市の方にご説明申していると存じます、それをご理解いただいて市長さんにお伝えいただきたいということで、もし、さらにご説明を必要だということであればこれからもまた意見交換会を持つことは全くやぶさかでないということです。

(記者)

 今のところは考えていないと。

(知事)

 ええ、健康福祉部の大原則です。

(幹事社)

 他にある社は。それでは、他に質問のある社はありますか。

駿河湾フェリー事業の継続

(記者)

 知事としてはいつまでに、フェリーの事なんですけど、いつまでに新しい会社というか引継ぎ先を見つけたいということはあるんでしょうか、スケジュール感として。

(知事)

 そうですね撤退を表明されてますのでね、ですから4月1日から本来なら新しい組織形態でやらなくてはいけないわけですね。ただ、人材の問題だとか組織の問題だとか先ほど難波副知事から説明したようなことがございますので、ひょっとしたら三顧の礼もうちょっとだけこの辺については知恵を貸してほしいということがあるかもしれませんが、われわれとしてはぜひ自立をしたいとこういう姿勢でこれから6カ月間、4月1日に向けてオール静岡で支えていこうじゃないかとそういう形態にもっていきたいとそういうふうに思っております。撤退をしかつ無料で寄付していただいたわけです。ですからさらに継続してくださいと言えるもんじゃありません。ですからわれわれが継続を決めたんですね。これ決めたのわれわれです。それに応じた形で、どうしてもできない運航については許可の件があるのでドリームフェリーにやっていただきますけど、それ以外のことについてはわれわれでやるべき筋のものであるという考えでおります。

(幹事社)

 ありがとうございます。それでは会見を終了させていただきます。